壁仕上げ。
娘がアトピー性皮膚炎などのアレルギー体質のため、内装の仕上げ材には可能な限り自然素材を使用したものを取り入れたいと思っていました。私自身もアトピー性皮膚炎を患っており、居住環境により症状が少しでも軽減するのであればと思っています。アレルギー症状の原因となる物質はハウスダストやダニ、花粉、空中に浮遊しているカビ、犬や猫のフケなどがあげられますが、建材や接着材に含まれている化学物質などもアトピー性皮膚炎の原因にあげられます。アレルギーの専門家ではないため詳しいところまではわかりませんが、自分でできる範囲で化学物質の使用していない壁紙や接着剤、天然塗料や天然木を採用することにしました。
一番過ごす時間の長いリビングダイニングは、漆喰塗料仕上げとしました。漆喰とは、古くから城郭や寺社、民家、土蔵などの内外壁の仕上げとして用いられてきた、石灰石(水酸化カルシウム)を主成分とした材料です。「呼吸する壁」と呼ばれ調湿効果があります。また、防臭・防カビ効果もあり、調湿効果により結露も防止します。
その他、寝室は和箪笥などを置く予定なので、洋室だけれども「和」を感じる空間にしたく、和紙クロス仕上げにしました。抗菌・脱臭・ 大気浄化効果のある「光触媒」という機能を持つ和紙を使用します。残念ながらコストやメンテナンス面との兼ね合いもあり、比較的滞在時間の少ない玄関や廊下、水周りはビニルクロスとなりました。
漆喰塗料。
基本的には漆喰は塗り壁材で、左官屋さんがコテを使って塗りますが、ローラーで塗装できる漆喰材というものもあります。下地用の和紙クロスは職人さんに貼ってもらわないといけませんが、塗装は誰でも塗ることができるとのことなので、折角なので自分たちで塗ってみることにしました。と言っても、いつもお世話になっている塗装屋さんや大工さん、現場監督と、総出で手伝って頂きながらの施工となりました。
まず、長い柄のローラーを使って天井を塗ります。プロはすいすい動かしていたので、壁を塗るのと同じぐらいの気持ちでいましたが、塗り付けるのには思った以上に力がいりました。上手く上下にローラーを動かせません。
夫婦での共同作業。
2日かけて完成。しかし、、、残念ながら天井は色ムラがでてしまいました。塗装なので、色ムラが出るのは仕方がないことで、それがまた塗装仕上げの味なのですが、素人で天井はやはり難易度が高かったようです。漆喰をグレー色にしたので、更にムラが目立ちやすいのだと思います。結局、天井はプロにもう一度吹付で塗装して頂きました。しかし、その他の壁は綺麗に仕上がり、マットな素敵な壁に仕上がりました。塗装なので、汚れたり傷ついたりした場合、ビニルクロスのように簡単に張替や補修は出来ませんが、上から再度塗装することが可能です。塗り替えもできるので、将来的には色を変えて内装のイメージを変えることも可能です。
造作家具。
我が家はキッチンや洗面台も既製品なのでほとんど造作家具はありませんが、既製品でも造作材と組み合わせてデザインすることで、好みの雰囲気に近づけようとしています。木製の棚やキャビネットタイプの鏡がついていないだけで、オリジナル感が出てきます。そして、基本的に収納棚に扉を付けていません。
片付けが苦手な私は、収納のなかにどんどん適当にものを詰め込んでしまい、そもそも扉を開け閉めするのが面倒で、片付けを後回しにしてしまいます。オープンな棚の場合、埃が溜まりやすくなるのでこまめな掃除が必要にはなりますが、丸見えになっている分、片づけなくては!と気をつけるようになります。収納を決める際には、自分の性格やライフスタイルに合わせて収納方法や位置を考えてみるといいかもしれません。